2012年5月にドイツよりマイセンクリスタルのグラヴィーラー(ガラスの表面彫刻職人)ヨルク・ヴェスツカルニス氏が来日し、約1ヶ月にわたり全国の百貨店にて素晴らしいグラヴィール技術を披露いたしました。 マイセンクリスタル及びグラヴィール技術についてのホフマン氏のインタビューをご覧ください。

ヨルク・ヴェスツカルニス氏
▲作業をするヨルク・ヴェスツカルニス氏
ヨルク・ヴェスツカルニス氏
Mr.Jörg Weszkalnys   プロフィール

1974年10月17日、シュプレンベルク生まれ。 東ドイツのクリスタル工業の中心地だった、ヴァイスヴァッサー近郊で育つ。ガラスの研磨職人であった祖父の影響を受け、ガラスの分野で働くことを幼い頃より志し、1991年から1994年まで、ツヴィーゼル(バイエルンの森)でガラス加工の職業訓練を受ける。1996年、マイセンクリスタル社で働き始める。ウォルフガング・ウルマンや、ロルフ・ハイヤーといったマイスターの下で、制作技術を習得する中、創造性の豊かさで注目を集め、現在は開発チームに所属。特に、動物、人物のグラヴィールを得意とするグラヴィーラーである。

-マイセンクリスタルでは、どのような分野を担当されていますか?
ヨルク・ヴェスツカルニス氏(以下J・W):新柄開発(4人のうちの1人)とグラヴィールを担当しています。

-自分の思い通りの柄をガラス上に描くには、どれくらいの時間が必要でしょうか?
J・W:ガラス専門の職業訓練学校を卒業してから一人前になるまでには、その人の能力と、グラヴィールという仕事にどの程度興味を持って深く対応できるかによります。新たな柄の開発については、開発チームの同僚の作品や技術から、日々学ぶことばかりで、どのような柄を開発しても、仕上げに満足したことはありません。
ただ、実演で自分の作品を喜んで購入してくださるお客様を目の当たりにすると、自分も喜びを得ることができます。

- 特に、動物や人物のグラヴィールを得意とされているそうですが、今まで描いた中で、一番印象に残っている作品、楽しかった、あるいは難しかった作品は何ですか?
J・W:動きがあるものが好きなので、グラヴィールして楽しいのは、動物モチーフ、特にトラです。元々トラが好きだったのですが、日本と関わるようになり、自分の干支がトラだと知りました。素晴らしい偶然です。また、簡単なモチーフほど、難しいですね。

細かなグラヴィール作業中
▲細かなグラヴィール作業中
トラのグラヴィールが施された花瓶
▲トラのグラヴィールが施された花瓶


-今後、挑戦をしてみたいことはありますか?
J・W:三層色被せは、ガラスの層が重なっているため、うまくグレーヴィングしなければ、モチーフの良さが表現できません。 そうした難しいところがあるということで、三層色被せの花瓶などの開発に挑戦していきたいです。

-日本の好きなところや好きなもの、強い印象を受けた事はありますか?
J・W:日本食、日本文化が好きです。また、親切で丁寧な日本の皆さんに大変魅力を感じます。 2008年に初めて来日した際、最初に訪れた街が広島だったのですが、店が連なっている商店街には驚きました。

-日本のお客さま、ファンの皆さまへのメッセージをお願いします。
J・W:日本に住みたいくらい日本が好きなので、日本のお客様にマイセンクリスタルのことをもっと知っていただきたいと思いますし、私も皆さんが喜んでいただけるようなものを作り続けていけたらと思います。


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